2012年3月18日日曜日

日本将棋連盟の2008年度の公式戦において、統計を取り始めて以来初めて後手が勝ち...

日本将棋連盟の2008年度の公式戦において、統計を取り始めて以来初めて後手が勝ち越したそうですが、その要因としてどのような事が考えられるのでしょうか。

(「4手目3三角」が後手の勝率上昇にかなり貢献したというのはどこかで見たのですが、他の要因も当然あるはずで、勝率の良かった戦法や棋士など、もっと詳しく知りたいです)


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後手の戦法の幅が広がりました。とくに、▲76歩△34歩▲26歩に対する4手目に革命が起きました。今まで多かった△44歩が急激に減り、振り飛車党は△54歩のゴキゲン中飛車や△33角や△42飛の角交換振り飛車△94歩、△88角成からの一手損角換わり振り飛車に流れました。居飛車党も△32金からの一手損角換わりの解明に力を入れました。

なぜ、これらの戦法が勝率が高かったかというと、先手は後手の手段が多すぎてすべての対策に時間をかけられなくて、後手はあらかじめ研究してあるのであまり時間を消費せずに指せたからだと考えられます。つまり、先手あまり詳しくなく後手にとっては研究の範疇状態になったということです。これを裏付けるデータとして、NHKや銀河戦などの早指し戦では後手の勝率が高いことがあります。

僕の記憶ではこれらの戦法の中でも4手目42飛の勝率が高かったと思いますが、これはこの戦法を指しているのが勢いのある研究熱心な若手だということも一因だと思います。言葉は悪いですが時代についていけないベテランの棋士が新しい戦法を指さなかったということです。

これらの戦法が特別に有力なのではないと思うので、時代が経てば4手目44歩と同じ運命をたどると思います。特に、僕の予想では一手損系は10年位経てば有力な対策が出回りあまり指されていないと思います。

といっても序盤にはまだまだ発見されていない手があると思うので楽しみです。

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